Vol.5 脳梗塞と脳梗塞未病
「病気を治すから未病を治す医療へ」の連載でこれまでは未病とは何かを説明してきました。今回は脳梗塞における未病とはどのような状態なのかご説明します。
脳梗塞は「病気」としてこれまでの医療で捉えられています。
一方、未病医療では、健康と脳梗塞(病気)の間に脳梗塞の未病状態があると考えます。では、脳梗塞の未病とはどのような状態を指すのでしょう。
脳梗塞とは、脳の血管が詰まってしまい、血液が流れなくなって脳の細胞が死んでしまう病気です。その前段階が「脳梗塞未病」で、血管が詰まる前の段階です。少しずつ血管が詰まり、わずかばかりの血流がある状態です。
完全に詰まってしまうと、酸素や栄養が運ばれなくなるので、細胞は死んでしまいます。詰まる前であれば、細々と酸素や栄養は運ばれ、なんとか脳の機能は維持されます。
しかし、いろいろな症状や検査の異常が見られることになります。これが脳梗塞と脳梗塞未病の違いであり、この時機を逸することで心身は取り返しのつかない状態になることが多くなります。
これまで多くの患者様が、脳梗塞と脳梗塞未病の違いを理解し、病気になる前に精密な検査(未病検査)や未病治療を受け、健康に戻ることができました。
腎研クリニック院長 金澤武道
腎研クリニック 院長 金澤 武道 著書