点滴治療を受けた後、血圧が正常値になる患者様が多くいらっしゃいます。そこで、油断して暴飲暴食、不規則な生活を続けていると脳梗塞の発症や再発を起こしかねません。常に自分の体と対話しながら健康管理を怠らないようにしたいものです。
まず大切なのは、血圧のチェック。血圧が高いということは、血管の弾力性が失われているためだと考えられます。血管に弾力があれば、血管が圧力を吸収し血圧が高くなりません。
では、血圧の基準値を見てみましょう。
【基準値】140/90mmHg
「血圧の上が140、下が90」
なんて言い方をよく耳にしますよね。140は心臓が収縮している時、90は心臓が拡張している時です。ぎゅっと収縮して血を送り出す瞬間は一気に血管内の圧力が高まり、拡張している時に圧力が弱わまります。
基準値よりも数値が高い時は注意が必要です。血管が過度に緊張していると考えられどこかに問題を抱えている可能性が高く、すぐに医師の診断を受けることをお勧めします。
また、血圧が低い時にも注意が必要です。日本では低血圧の基準は明確になっていませんが、収縮時(血圧の上が)100mmHgを下回ると低血圧と診断されます。因みにアメリカでは90mmHg です。
血圧を常日頃から意識することで、脳梗塞は勿論のこと異なる病気にも注意を払うことができます。
血圧計は、ホームセンターや家電量販店、最近では通販サイトなどで数千円程度のものを良く見かけます。安いものでも十分に機能するので、一家に一台持って、毎日の血圧チェックを行えるようにしておくのも、日頃の健康管理の視点から重要だといえます。
腎研クリニック 院長 金澤 武道 著書