嬉しいお声が私たちの励みになります。

言葉が出るようになり、手も上がるようになりました。

64歳 男性 Bさん

左側頭部に梗塞を起こしました。左側頭部が損傷を受けると言葉が出にくくなり、人の話していることが理解しづらくなったりします。
倒れてからの2年間、Bさんはいくつもの病院で治療やリハビリを受けました。きついリハビリ生活に精神的にかなり参っている様子でした。
左側頭部はダメージを受けるとユーモアがなくなる症状が出ることもあります。 Bさんの表情は鉄仮面のようで笑顔など全くありません。
言葉がうまく出ないので付き添っていた奥さんが今までの治療症状の変化を一生懸命に説明してくれました。右の手足に軽度の麻痺もありうまく歩行ができずよくつまずくのだとおっしゃいました。「腕は上がりますか?」というと左手は真上に上げられても右手は肩までしか上がりません。
 検査をすると中大脳動脈と後大動脈に12個の狭窄が見られました。中大脳動脈は最も脳梗塞の起こりやすい血管です。脳梗塞を起こす60%〜70%はこの血管が詰まります。その後、金澤点滴療法を10日間行い検査すると、12個あった狭窄が4個に減っていました。まず、言葉がずいぶん楽に出るようになりました。
Bさん自信、「楽になった」と話し、時々笑顔も見せるようになったのです。「腕をは上がりますか?」と言うと両手を勢い良く上に上げました。
これだけ言葉も手足も回復すれば、日常の生活は全く違ってきます。Bさんも奥さんも笑顔の生活を取り戻すことができるようになりました。

動かなかった右手が自由に。歩行もスムーズになりました。

72歳 男性(Aさん)

脳梗塞から3年後の来院でした。左視床の部分で梗塞が起きました。視床は自律神経やホルモン分泌にとても関係の深い間脳の一部で、喫覚を除いた感覚を大脳皮質に伝えるための中継点です。その外側には、運動や感覚を司る神経の束があり、それが傷害を受けると手や顔の感覚が鈍くなり、顔や手足に麻癖が出たり、ろれつが回らなくなるなどのトラブルが起こってきます。
Aさんの場合は、まずは両手にしびれを感じるようになり、徐々に右手にそれを強く感じるようになりました。いくつもの病院を回り、リハビリの施設でも治療や指導を受けました。しかし、良くなるどころか徐々に歩行がうまくできなくなり、さらに脱力感も出てきました。このままではもっと悪くなると感じ、いい治療はないかインターネットや本で探して、見つけたと聞かせてくれました。来院したときのAさんは右足をひきずって、ほとんど上げることができませんでした。杖をついて、 やっと歩いているという状態です。付き添っていた奥さんも、とてもつらそうでした。検査をしてみると、Aさんの脳梗塞は左視床だけでなく、脳血管のあちこちに狭窄が見つかりました。多発性脳梗塞と言っていますが、このままだとまた発作を起こして、今度は命に関わるか、寝た切りになる危険性もありました。さらに後大脳動脈が狭くなっていました。後大脳動脈が詰まると、視野障害が起こることがよくあります。もしかしたら視野が狭くなったり視力低下するということがあったかもしれません。
Aさんは入院し、十日間の点滴療法を受けました。
 すぐに変化が出ました。この治療で良くなるぞという実感があったのでしょう、表情が変わりました。退院するときには、右手を自由に動かせるようになりました。
ほとんど動かなかった右手です。私の前で、手が上がるのは三年ぶりだと、にこにこしながら右手を動かして見せてくれました。うれしかったでしょう。
私も、こういう姿を見せられるとうれしくてたまりません。また、スムーズに歩けるようにもなりました。杖も必要ありません。上がらなかった右足がすっと上がります。私の前で歩いて見せてくれました。入院前のような脱力感や無力感もなくなりました。生きる希望が湧いてきたようで す。
まだ多少の違和感は残っているようでしたが、前とは比べものになりません。「仕事に復帰する」と言い出すほど気力も充実してきました。

左半身不随の改善、視力低下も回復しました。

68歳 男性(Cさん)

脳梗塞のため左半身不随となりました。MRI・MRAの画像を見ると、後頭葉に小さな梗塞が見つかり、右中大脳動脈と後大脳動脈の血流がとても悪くなっていることがわかりました。左半身不随は、右中大脳動脈の詰まりからきていると思われます。また後頭葉は、主に視覚情報を処理している場所です。ここにトラブルが発生すると、目から入った情報がうまく処理できないので、目に異常がなくても物が見えなかったり、視界に入ったものが何かを判断できなかったりします。目の前に顔見知りの人がいて、その人の姿形ははっきりと見えているのに、だれだかわかりません。最初のうちは半身不随だけでしたが、次第に視力が悪くなり、物が重なって見えるようになりました。眼科で眼底検査などをしましたが、悪いところはないと言われました。しかし物は重なって見え、立体感がつかめなくなって困っていたそうです。まさに典型的な後頭葉の傷害による症状です。来院されたのは倒れてから四年近くが経過してからでした。あちこちの病院へ行ったそうですが、なかなか良くならないし、リハビリを続けても効果はあまり出ませんでした。
「もう時間もたっているので、良くならないと思いますけど……」
と奥さんも半ばあきらめ気味でした。Cさんはその横でしょんほりとしていました。きっとかつてはバリバリ仕事をしていた方のはずです。病気はその人からエネルギーをどんどん奪っていきます。Cさんは歩行障害があり、左足をひきずるようにしてやっと歩いていました。杖がないと転んでしまうほどでした。視力も悪くなっていました。本を読むのが好きだったようですが、とても読めるような状態ではありませんでした。字を書くことができなくなっていました。文字認識にも問題がありました。検査をすると、多発性脳虚血(脳内の血管のあちこちで血流が悪くなっている)、中大脳動脈虚血(中大脳動脈で血流が悪くなっている)状態でした。脳全体の血流がとても悪くなっています。こういう場合、狭窄している部分の血流が良くなれば症状がかなり改善する可能性があります。
十日間の点滴療法を行ないました。すべてではありませんが、狭窄部はかなり改善しました。症状としては、視力が少し回復し、完全ではないまでも文字が書けるようになりました。物が立体的に見えるようになったそうです。後頭葉にかなり血液が届くようになり、視覚情報の処理がスムーズになってきたと考えられます。
何よりも喜ばれたのは、歩行障害がほとんどなくなったことでした。ほとんど足を引きずることもなく、杖も必要なくなりました。脱力感も少なくなり、体も気持ちもしゃんとしてきたとおっしゃっていました。来院したときは、本人も家族もこれ以上良くならないとあきらめていましたが、「もっと良くなりたい」という前向きの気持ち、そこから「もっとよくなるに違いない」という希望が出てきました。「真剣にリハビリをやって、もっと改善できればと願っています」
と、力強い言葉を残して退院して行かれました。

脳梗塞の後遺症が改善。うそー!と思いました。

75歳 男性(娘であるB子さんの体験)

父は軽い脳梗塞を患い、命に別状はなかったものの、口が「へ」の時にひん曲がって、口角からよだれが垂れるという後遺症が生じました。言葉もスムーズに出ず、話すのが億劫になり、表情も乏しくなっていました。何か改善の手はないか、病院で相談しても、「脳梗塞を患えば障害は残る。まだ軽い方。命が助かっただけでも幸せではないか、改善の手当ては無い。」と言われ、同時に、「今後脳梗塞が生じれば命の保証はできない。カロリー摂取に注意し、運動不足を防ぎ、生活の改善を」と言われました。命の保証がないと言うのに、今まで通りの漠然とした予防対策しかないなんて…、不安だけが大きく広がりました。
 そんな折、心筋梗塞の予防に点滴を受けて不快症状が消えたと言う体験者に、金澤先生を紹介して頂いたのです。検査の結果、MRIでは脳の動脈が細く、動脈硬化がかなり進んでいるので、入院して点滴治療を受けることになりました。開始3日後には見舞った父の声は明るく、言葉が幾分明瞭になり、スムーズになっていたのです! 驚きました。ひん曲がっていた口元もやや下に戻り、よだれも垂れにくくなり、顔の造作も変化してきました。 うそー!と思いました。 
退院後の父は倒れる前の表情に戻り、言葉もなめらかに出るように。諦めるより他ないと思っていた症状がきれいに消えたのです。再び脳梗塞が起きたら・・・と言う不安も軽減され、今では薬を服用しつつ月に1度クリニック通いをしています。

狭窄による症状は脳梗塞は発症後の 治療でも効果が期待できます。

脳梗塞の患者様の脳内には、脳梗塞を起こした箇所以外にもいくつも狭窄が見られることが多いです。脳梗塞により完全に死滅してしまった脳細胞が蘇ることは難しいですがまだ血の通っている狭窄の先の血管は血が巡れば甦ることも。これにより、脳梗塞発症後の症状にも血管活性化医療の効果は期待できるのです。