脳梗塞に苦しむ人を救いたい。 人生を捧げて血管活性化医療を研究し、その効力を広めています。 血小板の凝集を防ぎ、血管壁の炎症を抑え、症状の改善・回復を目指します。
脳梗塞血管活性化医療
金澤式点滴療法
金澤 武道
弘前大学
医学部内科 元助教授
金澤武道医師 監修
50年間に渡る臨床経験と6,000症例以上の実績。
経歴
1956年3月 青森県立青森高等学校卒業
1962年3月 弘前大学医学部卒業
1963年3月 青森県立中央病院に置いて医学実施修了
1967年3月 弘前大学大学院医学研究科生理系(生化学)修了
1963年5月15日 医師免許:医籍登録番号第181845号
1967年3月15日 医学博士:弘前大学 医学博士第430号
職歴
1967年4月 青森県立中央病院第二内科勤務
1967年12月 弘前大学助手医学部内科第二講座
1970年4月 弘前大学講師医学部内科学第ニ講座
1977年4月 弘前大学医学医療短期大学部教授(衛生技術学科)
1979年4月 弘前大学助教授医学部内科学第二講座
1981年9月 シカゴ大学病理生化学(Getz教授)Research Fellow(1982~85年一時帰国)
1987年8月 帰国
1988年8月21日 白求恩医科大学(中国)客員助教授
1991年7月5日 唐山市(中国)脳血管病研究所名誉所長
1998年1月1日 医療法人村上病院院長
1998年4月1日 東北食効科学研究所所長
2007年4月 国際未病科学センター
ご挨拶
私は半世紀以上、脳血管障害、の研究、臨床に携わってきました。
私が生まれ育ったのは青森県の小さな漁村です。小学校低学年の時に、祖父が脳卒中で亡くなりました。
頭が良く腹も坐っていて、津軽半島一の漁師だと周りから一目置かれる自慢の祖父でした。屈強で、スーパーマンのような祖父の死はショックでした。村の人たちは働き手がいなくなるたびに悲しみ暮れ、貧しさに突き落とされ、次は自分もと不安に怯えていました。
そんな頃に、私の頭に脳卒中を何とかしたいという思いが芽生えたのだと思います。
家族のように漁師として生きるはずでしたが、私は船酔いがひどく向いていませんでした。幸いなことに勉強は得意で、母親から「医者になるなら脳卒中か心臓をやれ」と言われました。母も祖父の死のことが心に残っていたのだと思います。
そんな体験がベースにありますから、脳梗塞を未然に防ぐことや、後遺症から回復して喜んでくれることがうれしくてたまりません。自慢だった祖父が「よくやった」とほめてくれているような気がするのです。
金澤点滴療法も「脳梗塞の後遺症は治らなくて当たり前」と妥協していれば、世に出ることはなかったでしょう。
「もっとよい治療はないか」と考え研究してきたことで、今の療法に行き着いたのです。
私は脳卒中をテーマに選んだのは正解でした。脳卒中のことを知るには血管を研究しなければならないからです。血管は研究すればするほど、深みがあって面白いものでした。
私は若い頃から悪い場所だけを見ても病気は治せないと思い、体全体のメカニズムを考慮し、広い視野で病気を見るようにしてきました。脳梗塞患者さんも、詰まっている部分だけでなく脳全体を調べると、動脈硬化を起こし、多くの狭窄部がありました。
そこから再発が起こるのだとわかり、動脈硬化を改善して狭窄部だけでも改善する治療を続けたところ、様々な後遺症やその他の症例が軽減する効果が現われたのです。
「先生は、なぜ、そんなにもがんばれるのですか?」とよく質問されることがあります。
若いころ吉川英治の小説「宮本武蔵』を読み、有名な剣豪である武蔵のように生きたいと考えていたことも理由のひとつだと思います。武蔵は剣の世界を、単なる技術だけでなく、人の心のあり様、自然のことまで追求していきました。
強ければよいというレベルを超えて、生きとし生けるこの世の命のことなど、深い世界に目を向けていました。さらに彼は理想を求めるがゆえに妥協できない性格で、そのためにまわりともうまくいかず、妨害され邪魔されて大きな困難を背負い込み、実力はあったものの前へ進めなくなってしまうことも多々ありました。
しかし、武蔵はくじけませんでした。工夫と努力、探求心、覚悟をもって、剣と向き合い、さまざまな困難を打破する。
そういう生き方に、私は感銘を受けたのです。人生の節目節目において、『宮本武蔵」は私を励まして、慰め、背中を押してくれました。何のために自分は医者になったのか自分に問いかけました。武蔵ならこういうときにどうするか。尻尾を巻いて逃げ出すか。そんなことはしないはずだ。負けてたまるか。前へ進むぞ。そうやって折れそうになる心を奮い立たせました。壁にぶち当たった私に前へ進む勇気を与えてくれたのは宮本武蔵でした。
金潔点滴療法についてもまだ孤軍奮闘の域を出ていません。うまくいきそうになるとブレーキがかかったりします。
しかし、めげているわけにはいきません。宮本武蔵の精神で一歩でも前へ進んでいきたいとがんばっています。
本サイトに訪問してくださる方の多くは、ご自分が、身内のだれか、あるいは友だちが脳梗塞の後遺症で苦しんでいるのではないでしょうか。私は沢山の患者さんやご家族の方にお会いしてきました。本人も支える家族の方もくたくたになっています。そんな人たちが少しでも楽になってくださればという思いで診察に当たっています。
水平までしか上がらなかった手が真上まで上がるようになった。杖なしでも転ばずに歩けるようになった。
それだけで生活はまったく違ってきます。介護もしやすくなります。
自分の意思を言葉で伝えられなかった人が、どうにかであってもコミュニケーションできるようになれば、本人もご家族もどれだけ助かるかわかりません。不快なしびれがなくなったり、顔の歪みがなくなったら、できる範囲で新しいことをやっていこうという意欲も出てくるのではないでしょうか。
大事なことは、ふらつきやめまい、しびれといった、何らかの脳梗塞の兆候を感じたら何をおいても早めに対処してください。この点滴療法はとても有効です。さらには、脳梗塞の兆候もなく健康に暮らしている方も、知らない間に脳血管に狭窄が起こっていることがあります。たまには検査を受けて、狭窄があれば点滴療法のことを思い出してください。
脳梗塞を中心にまとめましたが、脳出血、くも膜下出血についても効果のあった例は出ています。機会があればいつかそのことも報告したいと思っています。
脳梗塞で倒れ、不自由な体を抱えて苦しみながら生きておられる患者さんやご家族の一助となればまことに幸いです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
みなさまのご健康をお祈りしております。